学生時代と今の私の音楽

先日、東京に住む友人が久々に帰阪するというので、学生時代の友人で集まった。

 

彼らとは同業ということもあって、毎日のようにLINEをしているけど、

みんな活躍しているから、会うとエネルギーを感じて、それだけで刺激になる。

それぞれ結婚してこどもがいたり、独身だったりするけど、集まれば気持ちが学生時代にタイムスリップする。

本当に楽しい。

大切な友人たちだなーと思う。感謝。

 

その一方で、活躍がまだまだな自分が不甲斐なくなったり、もっと努力しなきゃと思ったり。

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私は出産したら、こどもたちの為に全身全霊を捧げる!と強く決めていたため、

出産直前にスッパリ会社を辞め、完全に育児へシフトチェンジ。

いつか手が離れたら、また音楽制作を再開しよう。

私の音楽のピークは4〜50代だ!なんて豪語していた。

 

しかし育児に翻弄される日々の中で、学生時代までに得た音楽の感覚は、少なからず衰えを感じていた。

昔はメロディを歌えば、頭の中でコードが鳴っていたり音符が並んでいたものだが、

いつの間にかそんな感覚は薄れていき…

それでも悔いはない、いつでも巻き返せる!と思っていた。

勿論、40代になった今からでも、まだまだ巻き返したい気持ちはあるけれど、

やはり新たに知識や能力を学んでも、なかなか昔のようには身につかないし、

若い頃のような情熱や尖った冒険心みたいなものは、体力と共に衰えるもので、

20代の頃に比べると、意識は低めかもしれない。

 

しかもPC関連然り、音楽制作然り、技術や概念は日々進化していくので、

年単位でブランクのある自分は、追い付くのに必死だ。

自営業はブランクを言いわけに出来ないので、自分で調べたり、

先述の友人や同業の夫に相談したりしながら、

必死に食らいつく。

 

それでも家族優先の考え方は、基本的に変わらないので、

仕事にかけられる時間は長くないし、その分徹夜もする。

自営業だけど、付き合いで飲み会へ、なんてことも簡単には出来ない。

こどもの行事、習い事の送迎など、夕方〜夜は自由がない。

 

しかし逆に、こどもから得る最新の音楽の知識はとても新鮮で、

自ら聴きに行かない音楽を知るキッカケになる。

歳を追うごとに「今時の若い子の感覚はわからない」ってなりそうだけれど、

こどもが繰り返し聴く中で、こちらも耳が慣れてくるもので、

沢山の刺激が隠されていることに気づいた。

 

人の音楽の好みは、学生時代に山ほど聴いたジャンルを筆頭に、年齢を重ねるほど保守的に、強いては懐古主義になっていく傾向がある。

でもそれはあまり刺激のないことで、しみじみ感じる良さはあるけれど、

「こんなこと自分もやってみたい!!」

という気持ちには、今更なかなか繋がらない。

 

しかしここ最近、私はその気持ちで溢れている。

時代に取り残されたくない、古臭いと思われたくない!カッコイイことしてやろう!

と躍起になっている。

この気持ちはとてもワクワクするもので、今の自分の情熱に繋がっている。

そうして作品を作っていると、自然と周りから声がかかることも増えた。

 

ブランクは詰められない。

しかし無駄はない。

遠回りしているから遅れもあるし、想定経路とは違う形かもしれないけれど、

やりたい気持ちを持ってもがけば、今までの道がどこに繋がり、自信として返ってくる。

だから、黙々と自分を信じて続けるしかないのだ。

おばあさんになっても、新しい音楽のアイデアを発明しようとしていたい。

まだまだこれから。